2004年11月
 

●そろそろ、本格的な寒さが訪れてもおかしくない時期なのに、
今年は変な天気が続きます。
衣替えもするタイミングがいまいちつかめなかった人も
多いのでは・・・。

●今回は色についてお勧めをしてみたいと思います。
もちろん、いつの世にもトレンドカラーはあるし、
売れる色っていうのはあります。
新鮮に見える色や、基本的に好きな色・・・
そしてもちろん似合う色、いろいろあります。
皆さんは洋服を選ぶときいったい何を思って色を選ぶのでしょう。
洋服というのは日常ですから、日々の食料品の買い物と
根本的な発想は、一緒です。
自分にとって必要なものを選ぶ、欲しているものを選ぶ、
体が求めているものを選ぶ。
そんな意識はもちろんあまりないかも知れないけど、
世の中のあらゆる選択というのはそういうものです。

●今年は、黒がちょっと盛り返してきています。
黒は基本的に人気のある色ですが、去年あたりから春夏までは多少、
いつもの伸びやかさが感じられませんでした。
ただ、この冬は素材の質感を手助けするように、
黒は自分を主張してます。
別珍の質感や、ウールの質感。
どんなものでも黒が良い訳ではないのが今年の特徴です。

●珍しく、そして久しぶりに、茶色も元気です。
トレンドがクラシックな方向なのでそういう見方が早くからありました。
これも、ツイードの茶色、ファーの茶色、チェックの茶色、
というように、素材と掛け合わせて活かしていくと
あまり今まで着慣れない人もうまく合わせられます。

●そういう主軸になる色の主張よりもそれに何を合わせていくのか
というのが、個々の在り方だと思います。
冬支度は、暗く重くなりがちですがそれでは好くない。
寒い中アイスが食べたくなるのと、ほぼ同じ心で、
色を取り入れていくことをおすすめします。
どういうことかというと、『敢えて』とか、『逆に』とか
そういうことですね。

●取り入れるところというのは、簡単でしかも効きめ大の小物です。
マフラー、ストール、タイツ、靴下、ベルト、帽子、 そういうものたち。
色とりどりのそういうものたちが、冬のアイスになります。
ハッとする、というか、うきうきするというか。
茶色のコーディネイトの中にミントを入れたり、薄いピンクを入れたり。
紺色を白やベージュでイメージを変えたり。
ナチュラルカラーのコーディネイトの中にターコイズブルーや
ホットピンクを取り入れたり。

●冬の素材の発色というのは、本当に温かみがあります。
ウールなんて特にそうで、白だってあったかいのです。
ちゃんとホットミルクのような温もりがあるのです。
だから、どんなに夏っぽい色だって素材さえその色を手助けしてくれれば
決しておかしなことにはなりません。

●暮れていく・・・と表現される日々が始まります。
そんな中で、気持ちやテンションに弾みをつけたり、切り替えたり、
光をさしたりするのは間違いなく色彩です。
その年の流行の色でもいいし、おすすめされた色でもいいし、
新鮮だと思った色でもいいと思います。
しっくりくる自分なりのベーシックの中に、鮮やかな光をさすように、
色を取り入れてみてください。
冬にビールを飲むように、冬にアイスを食べるように。